自然から理屈を超える大きな力を学ぶ

人間は、人間の理解をこえ、力を超える自然と付き合うことで、本物の大きな「知恵」を得ることができる

ぼくが海にでるようになったのは、年齢が五十に近くなってからのことです。イギリスのワイト島というヨットのメッカで、二十歳くらいの若者たちにまじって、セーリングを学び、航海術を身につけ、ロイヤルヨッティングアソシエーション(王立帆走協会・RYA)のヨットマスターの資格を取りました。

そして、その資格でチャーターヨットのスキッパーになり、大西洋、地中海、カリブ海をめぐり、大西洋を横断したのです。

 

陸を離れ、小さな船で海のまん中にどこまでも出ていくと、目先の争いや、理屈にとらわれる、人間の世界の小ささが素直にわかります。

「自分は自然に生かされている。」「そして自分自身も、ほんとうは大きな海の一滴に過ぎない。」そんなことが、はっきりとわかってきます。

「何のために経営するのか?何のために生きるのか?」・・・それまで心にあったいろいろな思考の断片が、セーリングを通して自然と向きあううちに、自分の中で一つになっていきました。

 

それまでの人生の全てを、「論理」の世界、人間の頭のなかの世界で生きてきた私が

自然と対峙して知った最も大切なことは、

 

   ・人間の住んでいる世界の外には、人間社会の「理屈」を越える大きな世界があること

   ・自分の、「無知」と「無力」をしること

その二つです。

 

「理論」だけで海に出たら、たちどころに遭難します。何度も海に出て、理屈を超えて、経験から学ばなければ、何もわからない。私が自然から学んだことは、理屈では教えられないのです。

 

サムライ塾では、自然から学ぶ実体験プログラムも組み込んでいくことを考えています。